2009年12月01日

『眠れる森の美女』の妖精たち[マリインスキー・バレエ]

いよいよ『眠れる森の美女』の東京公演が3日からスタートします!
そこで、ストーリーの中でも重要とされている6人の妖精たちをご紹介します。
衣装の色で見分けるととっても分かりやすいので、ぜひチェックしてからご鑑賞くださいね!
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絢爛豪華、「眠れる森の美女」
ロシアでバレエ芸術が帝国の絶大な庇護を受けていた時代に、「チャイコフスキーとプティパ」という二大巨匠がお互いの才能を最大限に発揮し作り上げた傑作。初演当時のロシア皇帝アレクサンドル三世が多くの家臣にかしずかれた王に、自らの姿を重ね合わせたと言われるとおり、まさに歴史絵巻のような華やかなステージ。壮大さ、豪華さは、まさに「クラシック・バレエの最高峰」 !!

詳しい情報はホームページへ
上演時間のチェックも忘れずに

2009年11月19日

ダンサー紹介[14]イリヤ・ペトロフ(マリインスキー・バレエ)

今日ご紹介するのは、イリヤ・ペトロフ。
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名前を聞いて「えっ、だれ?」と皆さん思われるかもしれません。
ペトロフは去年の秋マリインスキーに入団したばかり、それでいて今回「イワンと仔馬」の仔馬を踊るダンサーです。
プリセツカヤが踊り、DVDにもなっている版では、仔馬の役はバレリーナが踊っていますが、日本初演されるラトマンスキー版では男性ダンサーが、それもこの役のイメージにぴったりの、少し小柄でイキイキとしていて、本当に跳んでいってしまいそうな(!)ペトロフが踊ります。
「何かが私にささやいたのです!」と話してくれたのは、ペトロフをクラスレッスンで見た時のラトマンスキーの印象。
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「正直言って仔馬の役がどういう役になるのか、全く判りませんでした。あんなに素晴らしく振り付けてくれるなんて、きっと誰も思っていなかったと思います。本当に僕はラッキーです。」と、心の底から嬉しそうに話してくれました。
ペトロフが言うとおり、イワンを励まし、一緒に旅するこの子馬の存在が、この作品をとてもチャーミングなものにしてくれています。ステージを見ていると、何だか私たちも一緒に冒険し、チャレンジしているような気持ちになってしまう!!
アドベンチャー・バレエ、と私たちは名づけましたが一緒にドキドキして、帰る時には元気になれるこの「イワンと子馬」

今回を見逃すと、日本で次に見られるか判らない、貴重な公演です。
ぜひ、会場に足を運んでくださいね!

2009年11月18日

マリインスキーのミューズたち[マリインスキー・バレエ]

いよいよ、開幕間近となりました。
皆さんはお気に入りのダンサーを見つけられましたか?
今回は、主役級の女性ダンサーたちを表にして分かりやすくご紹介します!
どの日を買おうか迷っているあなた!ぜひ、参考にしてください。
▼下記画像をクリックPDFで内容をご覧頂けます▼
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2009年11月16日

ダンサー紹介[13]イスロム・バイムラードフ(マリインスキー・バレエ)

今日ご紹介するのは、イスロム・バイムラードフです。
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前回の来日公演では「白鳥の湖」のスペインの踊りで、キラリと光っていた彼。
(多くのお客様から「どうして彼のプロフィールが公演プログラムに載っていないの!」とお叱りを受けたほど、ご注目いただきました。今回のプログラムには、バイムラードフなど、プリンシパル・キャラクターダンサーはもちろん、来日ダンサー全員の写真とプロフィールを掲載しています。ご期待ください!)
実は彼、2008年のマリインスキー・オペラの「イーゴリ公」で、“だったん人の踊り”のためにも来日、舞台を多いに盛り上げてくれました。(普通、オペラ公演の時にはダンサーまではリクエストしないのですが、バイムラードフだけは別!彼じゃなくては舞台は完成しない、と公演プロデューサーが彼を指名したのです!)
今回の来日では、「眠れる森の美女」のカラボスで登場。(他にも「イワンと仔馬」のずる賢い執事役等で出演予定です。)
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バイムラードフのように、主役でこそありませんが、ぐっと物語を深めてくれるダンサーが充実しているのも、マリインスキーの素晴らしさ!
層が厚いという言葉の意味、そしてそのことが舞台全体にもたらす影響の大きさを感じていただけること間違いなしです!

いよいよサンクトペテルブルグから、舞台スタッフなどが来日し始めました。
こちらのレポートも随時お届けいたしますので、どうぞお楽しみに!

2009年11月13日

ダンサー紹介[12]ミハイル・ロブーヒン(マリインスキー・バレエ)

今日ご紹介するのは、ミハイル・ロブーヒン。
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マリインスキーのダンサーの中で最も男らしい!(というと、いろいろなご意見がありそうですが)、一番筋肉モリモリ!のダンサーです。
力強いジャンプ、大胆な回転で会場を沸かせつつ、一つ一つの踊りはとても丁寧。
前回のマリインスキー&ボリショイ合同公演で、こんな素敵なダンサーがいたんだ!と発見した方も多いようです。
今回の公演では、イワンと仔馬で主役デビュー。サンクトペテルブルグの初演では、イワンの純粋なところ、挫折しながらも頑張るひたむきさなどが、踊りや演技でしっかり表現されていて、最後はイワン=ロブーヒンにすっかり感情移入してしまっていました!
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素顔は…というと、やんちゃな男の子といった印象。公演と公演の間に用意したお弁当をペロリと食べ、2つ目を周りを伺いながらゲット!それをたまたま目撃してしまった私に「シー(内緒だよ)」と合図して走っていった姿が忘れられないのです。

〜メッセージ〜
日本公演はいつも楽しみにしています。舞台で踊るだけでなく、日本という国に滞在できること自体が楽しみです。日本公演は責任が重い公演です。だから少し緊張もしています。日本のお客さんは私たちのバレエ団を良く知っていますし、次はどんな作品を上演するかと注目してくださっているからです。そのことは自分でも強く感じています。よく客席におなじみのお客さんが笑顔で座っていらっしゃいますから。ですから、日本のみなさんによろこんでいただけるよう、全力で頑張ります。

2009年11月11日

ダンサー紹介[11]エフゲニー・イワンチェンンコ(マリインスキー・バレエ)

今日ご紹介するのは、エフゲニー・イワンチェンンコ。
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前回ご案内したコルスンツェフとともに、マリインスキー・バレエの男性ダンサーの鏡、バレリーナを安心させてくれるダンサーです。
実は、10月に兵庫県立芸術文化センターで踊るために来日していたイワンチェンコ。
その時の舞台を観たファンの方から、「マリインスキーの魂が、つま先から指先まで行きわたっていた」というご報告をいただきました。
前回、ロパートキナと踊った「白鳥の湖」で見せた、オディールを前に悩む姿、後悔と本当の愛情を知りオデットを探す様が、今でもまぶたに焼きついています。
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今回のツアーではふたたびロパートキナと踊るほかに、「オールスター・ガラ」では10日に海賊のコンラッドを踊ります。(この正義感に満ちた役も、イワンチェンコにあいそうですね!)
それにしても(踊っていても乱れることがない!)きっちりとなでつけられたオールバックの髪。
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今回の来日時には、その秘密にも迫ってみたいと思います。

日本公演を前に、ブログも毎日更新してまいります。
あわせてご期待ください!

2009年10月30日

ダンサー紹介[10]ダニーラ・コルスンツェフ:(マリインスキー・バレエ)

今日ご紹介するのは、ダニーラ・コルスンツェフ。
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コルスンツェフは、今日の朝日新聞(夕刊)で大きく取り上げられているウリヤーナ・ロパートキナの名パートナーとして語られることが多い存在。
バレリーナを美しくサポートしてくれる、バレリーナを安心させてくれる・・・
そんな彼の踊りに「実はコルスンツェフのファン・・・」というバレエ好きの方が多いようです。

実は、コルスンツェフはワガノワ・バレエ学校以外のところで学んで、マリインスキー・バレエに入団したダンサーのはしり。
きっと入団当初は、ワガノワ・メソッドを習得するために不断の努力をしたことでしょうし、精神的なプレッシャーも相当あったのではないでしょうか?
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それは、本番の前はもちろん、公演の翌日もストレッチやレッスンに励み、同僚&後輩ダンサーたちにあたたかく見守り、いつも静かにたたずんでいる姿からも、容易に想像することができます。
そんなコルスンツェフ、今回の日本公演ではロパートキナの他に、コンダウーロワともパートナーを組みます。
一人では踊れないパ・ド・ドゥ・・・。
そこで生まれるインスピレーションや、ダンサーたちの細やかな動きなどにも注目してみたいと思います。

今日は、金曜日。
コルスンツェフの写真で、どうぞ癒されてください!
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〜動画メッセージ〜

2009年10月27日

ダンサー紹介[9]エカテリーナ・コンダウーロワ:(マリインスキー・バレエ)

11月23日「白鳥の湖」公演でオデット/オディール役に大抜擢されたエカテリーナ・コンダウーロワが、ファースト・ソリストに昇進しました。
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伸びやかな身体、豊かな音楽性を感じさせる踊り、そしてクール・ビューティーという言葉がぴったりの美しさ・・・これまで日本では「シンデレラ」のお姉さん、「白鳥の湖」の大きな白鳥などで、秘かに注目されてきましたが、今回の来日公演でブレークしそう!!!
12月8日&9日「イワンと仔馬」では、美しい野生の雌馬、を踊ります。
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ラトマンスキーの踊りを満喫し、衣装やメイクなどにも自分の意見も盛り込んでもらったという大好きな役だそう。こちらも彼女の美的センスが光ります!!
ところで、以前サラファーノフがプリンシパルに昇進したとき、「(昇進を)どのように知らせらたの?」と聞いたことがあります。すると「友だちがHPを見て、プリンシパルになっていたよって教えてくれたんだ。舞踊監督に呼ばれるとか、事務室に呼ばれるとか、そんなことはぜんぜん無かった・・・その日は、4月1日エイプリル・フールだったから僕もからかわれている、と最初は思ったくらいだったんだよ」と話してくれました。
コンダウーロワが来日したら、どのように知らされたのか聞いてみますね!

〜動画メッセージ・おまけ〜

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(実はこの時、メイク中だったコンダウーロワ。)

マリインスキー・バレエ公演まで、1ヶ月をきりました。
公演はもちろん、このブログもどうぞお楽しみに!

2009年10月25日

ダンサー紹介[8]ヴィクトリア・テリョシーキナ:(マリインスキー・バレエ)

今日ご紹介するのは、スタープリンシパルとしての輝きが、
どんどん増し「次代を担う」存在として注目度高まるヴィクトリア・テリョーシキナ。
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体操選手だったご両親の影響もあり、4歳で新体操を始めた彼女。
7歳の時には、市の大会で最年少優勝してしまうほど運動神経バツグン、
さらに子どもながらも、試合とは何か!勝利とは何か!ということを真剣に考えて日々努力してきたそうです。

新体操からバレエに転向したのは9歳のとき。
はじめてトウシューズをはいたときは、とても痛くて痛くて「どうしてこんな罰を受けなくてはいけないの・・・」と途方に暮れたそう。。。

でも当時のワガノワ・バレエ学校の校長先生に見出され、16歳で入学。
それまではシベリアのクラスノヤルスクに住んでいたので、なかなかサンクトペテルブルグになじめなかったらしいのですが、1年もすると彼女の踊りはみんなに認められるようになり、学校を卒業すると、マリインスキー劇場に入団。
その翌年には「白鳥の湖」でオデット/オディールを任されるなど、スター街道をひた走ってきました。
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「一度バレエをやると決めたのなら、目的なくやるのではなく、何か結果を残さなくてはいけないと思ったのです。一回一回の舞台でお客様に感動していただくとともに、自分自身でも成長を実感できるようにしたいと思うのです。」こう語るテリョーシキナは、とにかく真面目でストイック。

何回も踊っている「白鳥の湖」では、サラファーノフをパートナーに、つま先から指先までのラインが美しいポーズ、お互いにインスピレーションを与え合いながらストーリーを綴っていく舞いに、今から期待が高まります。

少し意外(!)なのが「眠れる森の美女」のオーロラ。
彼女自身、バレエ学校では強いヒロインを踊るダンサーとして育てられてきたと話していましたが、最近は可憐な役も監督から勧められているそうです。
「みんな、私を緊張なんかまったくしないと思っているかもしれませんが、本当は舞台袖では心臓が飛び出そうなんですよ!」と話してくれました。
そして世界初演した「イワンと仔馬」では、踊り終わった後、
プリセツカヤが興奮しながら、その時していたスカーフをプレゼントしてくれた!と本当に嬉しそうに話してくれました。
実は、テリョーシキナが踊る“姫君”は、長い三つ編みのお下げ髪をしているのですが、結構重いんだそうです。
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でもその髪を通してとめておく仕掛けがしてあって、回転しても大丈夫!
「そのまま回っていたら、きっとパートナーをバチバチお下げ髪でたたいてしまって
いたでしょう!」と大笑い!
彼女によると“姫君”は、三日月の娘で、満月の妹だそう。
火の鳥に囲まれて暮らしていて、その火の鳥たちの美しさも見飽きて、火の鳥の王国で退屈していたところでイワンと出会い、彼の純粋さに惹かれて・・・。

その続きは、どうぞ劇場でお楽しみください!

2009年10月13日

ダンサー紹介[7]イーゴリ・コールプ:(マリインスキー・バレエ)

今日ご紹介するのは、このところ日本では自身のガラ公演「奇才コールプの世界」や、草刈民代さんのさよなら公演「エスプリ」で、その独特の雰囲気とキレ味鋭い踊りが印象的なイーゴリ・コールプです。
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マリインスキー・バレエきっての“ちょい悪”な感じですが、素顔は非常にシャイ。取材のためのフォトセッションをしている間、女性スタッフがボーっと見とれていると、カメラマンのために表情やポーズを変えながら、顔がだんだん赤くなっていって、カメラを見つめていた目が潤んできてボソッと一言。「じっと見られていると照れる」 (あわててその場をはずし、カメラマンとコールプだけにしたら、その日着ていた友人がデザインしてくれたというジャケットの襟を立てたり、目線を変えたり、いろいろな表情を撮影させてくれました。)

今回のツアーでは、前回と同じくヴィシニョーワと情熱的な「白鳥の湖」を踊る他に、「眠れる森の美女」も披露してくれます。失礼なことに「エスプリ」公演で観た切り裂きジャックがあまりにも素晴らしかったので、「切り裂きジャックはあなたのイメージにぴったりすぎて、なかなか“王子”なコールプさんがイメージできないのですが・・・」と言うと、「フフフ」と笑いながらこう答えてくれました。
「じゃあ、僕のマリインスキー劇場での主役デビューが、ヴィシニョーワとの“眠り”だったなんて言っても信じてもらえないかな。踊り終わって、まだ呆然としていた時にルジマートフが突然楽屋を訪ねてきてくれて“素晴らしかった”と言ってくれて嬉しかったことを覚えているよ。思いがけない人に認めてもらえて驚いたし、印象に残っている思い出のひとつ。
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実は、自分のキャラクターが「王子」に限定されてしまうことに戸惑いがあったのは事実。でも王子役を踊るときには、誰がオデット/オディールを踊るか、ということも非常に重要なのです。舞台では、お互いの気持ちのぶつかりあいが化学反応を起こして、思いがけない素晴らしいものを生み出してくれる。それから私にとってはお客さんの反応が大きく影響します。踊っているときはその世界に入り込んでしまうので、顔が見えたり、何かが具体的に聞こえたりするということではありませんが、お客さんが出している空気が僕を勇気づけてくれるのです。
そして最後に、僕自身も経験を積み、現代の振付家たちとも多く仕事をすることによって古典作品の見方が変わってきました。僕にしか踊れない王子・・・これを絶対見ていただけると思います。」
では・・・と、今回踊る二人の王子「白鳥の湖」のジークフリート王子と、「眠れる森の美女」のデジレ王子について聞いてみると
「“白鳥の湖”の王子は、悩める王子ですね。若くてナイーブ、自分がどうしたら良いか判らず、悩んで、悩んでいる。そんな心理面を出していきたいと思っています。“眠れる森の美女”の王子は、一直線!何の不自由もなく暮らしていたところにリラの精からオーロラ姫のことを教えられ、その後は彼女のことしか考えられない。純粋でまっすぐな王子です。」と明確な答えが。
そしてこれまたヴィシニョーワと魅せてくれる「シェエラザード」の金の奴隷については「大好きな役」とひとこと。「ファルフ(・ルジマートフ)の次にマリインスキーのダンサーとしてこの役を踊るのは非常に勇気がいることだけど、僕は彼とは違う金の奴隷を見せたいと思っている」と話してくれました。
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さらに最後にサプライズの一作品!がロパートキナとの「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」
ロパートキナをステージ上で引きずって、つきとばして・・・。
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こんなことロパートキナにできるなんて! コールプの顔が本当に嬉しそうで・・・これまた見逃せませんね。

〜メッセージ〜


毎回、胸をドキドキさせながら日本に行くのを楽しみにしています。
日本の方は温かく、なによりも世界からみても厳しい目で観てくださる観客が沢山います。
そして、東京では他の国では観られない新しい振付けや新しいバレエが上演できる場所なのでいつも嬉しく思っています。
そのドキドキや楽しみを日本のみなさんに観て感じて頂きたいと思います。
すぐに行きますので、待っていてください。

2009年09月28日

ダンサー紹介[6]アリーナ・ソーモワ:(マリインスキー・バレエ)

今回ご紹介するのは、マリインスキーで最もキュートなバレリーナ、アリーナ・ソーモワ!
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バレエを始めたのは4歳のとき、7歳で「バレリーナになる!」と決めていたという彼女。もうバレエをやめてしまいたい!と思うことはあってもそれは5分「やだやだやだ〜」と叫べばそれで納まってしまう、と笑いながら話してくれました。
プリンシパルになって「そのことがプレッシャーになるいうよりも、大きな責任を感じるようになりました。いつもマリインスキーのバレリーナとしてふさわしい踊りを披露できているか、を考えています。」と、言葉を慎重に選びながら真剣な目で話すソーモワ。
プライベートでは、地元サッカーチームの熱狂的なサポーターで、スタジオで応援することがストレス発散になっているとか!
今回は、サラファーノフ、テリョーシキナという同年代のプリンシパルとともに、すべての演目に主演して活躍してくれます。今回注目なのは、彼女のキャラクターにぴったりの「眠れる森の美女」。オーロラの愛らしさ、100年の眠りから覚め成長した華やかな姿は、考えるだけで楽しみです。柔らかな身体で見せる優美な舞いと、きれいな身体のラインをを活かしたキレのあるポーズ。

ワガノワ・バレエ学校を卒業し、マリインスキーに入団した当初から、将来を担うバレリーナとして注目されていたソーモワは、舞台でますます輝きをましていますから、4人の騎士からバラを受け取る「ローズ・アダージョ」も、ひとつひとつのポーズがまさに絵になることでしょう。
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そして「オールスター・ガラ」では、日本で初めて“瀕死の白鳥”を披露してくれます。こちらも写真をご覧いただき、ステージへの期待を膨らませていただきたいと思います! DS_Somova1.jpg

ガラのプログラムが掲載されたページでは、新しい写真をどんどんアップしていきます。あわせてご期待ください。

〜ソーモワからのメッセージ〜

日本公演を心から待ち遠しく思っています。日本に行くことはいつも大きな喜びです。日本の皆さんがわたしたちをバレエをとても愛して下さっているのを感じて、とても嬉しくて、いつも大きな充足感が得られます。ぜひ私達の舞台を見に来て下さいね!

2009年09月16日

ダンサー紹介[4]:ウリヤーナ・ロパートキナその2(マリインスキー・バレエ)

今日は、ロパートキナが「オールスター・ガラ」で踊る演目の写真が届きましたので、ご覧ください。
「シェエラザード」は、妖艶な魅力たっぷりな役柄ですが、ロパートキナが踊ると気品、クールな表情が前面に出てくるよう。
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しかし踊りの中、踊りからにじみでる演技の中に溢れんばかりの愛欲を感じていただけるのではないでしょうか?
ロパートキナは、出産と怪我のため1年間舞台から遠ざかったことがありますが、その復帰後すぐに踊ったのが、この「シェエラザード」でした。
そして、ロパートキナの、いまだかつてない踊り(!)をご覧いただけるのが、コールプとの「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」
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超正統派、超マジメ、きっちりとしたイメージのロパートキナ!
マリインスキー劇場で踊った時には、劇場が爆笑の渦に巻き込まれたそう。
写真を観ただけでも「ここまでやっちゃって・・・大丈夫」と思わされます。
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実際のロパートキナは、踊りに対して本当に献身的。
2007年マリインスキー&ボリショイの合同公演が終わった夜、うるうるした瞳で、こんなふうに言われた姿が忘れられません! 「こんなに素晴らしい公演ができたみんなで、泳ぎに行きたいの!今からホテルのプールに入れるように話して!」と・・・。
本人は、みんなで楽しい思い出を作りたいの・・・と真剣だったのですが、思わず、プッと吹き出してしまいました。
今回の来日時には、素顔にもっと迫りたいと思います。

2009年09月08日

ダンサー紹介[5]:ディアナ・ヴィシニョーワ(マリインスキー・バレエ)

今回ご紹介するのは、今年の夏、日本でも大活躍したディアナ・ヴィシニョーワ!
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ロパートキナが「マリインスキーの女王」として劇場を中心に踊り称賛されているのに対し、ヴィシニョーワは「マリインスキーのクイーン」と言えば良いのでしょうか・・・世界に羽ばたいてマリインスキーの名前を、不動のものにしています。
ニューヨークでは、アメリカン・バレエ・シアター(ABT)の舞台に立ち、ベルリンでもマラーホフとともに踊る・・・そして最近ではゴールデン・マスク賞を受賞したガラ公演「Beauty in Motion」(なんてヴィシニョーワにぴったりのタイトルなんでしょう!)も高く評価されています。
「昨年は、夏に怪我をしてしまってあまり踊れなかったのが残念でした。日本にもまったく来ることができなかったなんて、本当に信じられないわ。その代わり、今年(2009年)は3回も来日してファンの皆さんに会えるのが楽しみ!」
そんな、彼女からの動画メッセージをご覧下さい。

前回の日本公演からすでに3年が経ちました。
私は毎回マリインスキー劇場の日本公演には参加していますが、日本公演は私たちの間で、いつも待ち焦がれている大イベントです。 日本に行くことは、私にとって“家に帰る”ような感覚を起こさせます。だから、日本に行くことがとても嬉しく心から楽しみにしています。
きっと、私たちはパフォーマンスで、皆さんはいつも変わらない温かい歓迎で、お互いを喜ばせることができるのではないでしょうか。 今回の日本公演も大成功を収めることができるでしょう。
11月まで皆さんお元気で!劇場でお会いしましょう。

素顔のヴィシニョーワは、舞台での凛とした、スクッとした印象ながらも、去年来日できなかったことを本当に残念そうな顔で訴えたり、いたずらっ子のような顔をしたり(これは「マラーホフは本当にカラボス役を思う存分踊っていたわ!」というコメントとともに)、得意そうな顔をしたり、(これは、「ABTでは、ラトマンスキーがダンサーみんなからアレクセイ!アレクセイ!と呼ばれていたけれど、私はもっと前から彼の作品を踊っていたから嬉しかったわ!」という発言とともに!)、とっても表情豊かで、かわいい!雰囲気の人。
天真爛漫な雰囲気は、「眠れる森の美女」のオーロラを彷彿と・・・。
と同時に、バシっと決めて魅せてくれるシーン(ローズ・アダージョ、そして大団円で踊るPDDなど)も期待を裏切らないヴィシニョーワですから、期待が集まるのも当然といえば当然です。
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そしてもう一つ、注目を集めているのがヴィシニョーワとコールプの「シェエラザード」
2人の名前を見るだけで「ぴったり!」というかけ声が聞こえてくる公演。
ヴィシニョーワ本人も、ガラ公演の話をしたとたん、
「私、シェエラザードを踊りたい!」と言ってくれて、思わずそこにいたスタッフが拍手が出たほど。
「私は舞台で、私かその役の人物かが判らなくなってしまうくらいに入り込んでしまうの。そんな風に、内面をもにじみでる踊りができるシェエラザードは、大好き。あ〜〜〜どんな舞台になるか考えるだ
でやる気が沸いてくるわ!」と目をキラキラさせて話してくれました。
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(こちらの公演も完売必至。良い席はお早めに!)

2009年09月03日

ダンサー紹介[4]:ウリヤーナ・ロパートキナ(マリインスキー・バレエ)

日本の皆さんへ、私から贈る言葉です。
【健康でいて下さい。生命を与えられた幸せを感じて下さい。そして愛し愛される人になって下さい。】心からそう願っています。

今回ご紹介するのは、バレエ界の「至宝」と言われ、バレエ・ファンはもちろんのこと、現役バレリーナたちからも称賛されるロパートキナ。
(終演後、主催者カウンターに走って来られ「世界遺産に登録したい」と、おっしゃってくださったお客様の真剣な顔が忘れられません!)
それぐらい、2006年の来日公演で踊った「白鳥の湖」、そして「ダイヤモンド」は、今なお、話しているだけで鳥肌がたってきてしまう・・・という感動の舞台でした。
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私たちはロパートキナの舞台をもっともっと観たい!と願うのですが、常に「完璧」を求める性格のせいか、ゲストとして来日する機会がまったくありません。
そのため、彼女の出演する公演は貴重です!
(完売必至の公演ばかりですので、お早めにお求めください。)

今でこそ、「最高のプリマ」というキャッチコピーがふさわしいロパートキナですが、子どものころはバレリーナになることも、ワガノワ・バレエ学校で学ぶことも、そしてキーロフ・バレエ(現在のマリインスキー・バレエ)で踊ることも信じられなかったという彼女。
「もちろん、バレエを続けていきたい、キーロフ・バレエ団に入りたい、せめてコール・ド・バレエに入れれば、それだけで幸せだと思っていました。プリマ・バレリーナになれるなんて一度も思ったことはありません。自分にとっては当面の課題をクリアするだけで精一杯で、その後のことは全く考えていませんでした。学校の試験があるから、何とかいい点をとれるように努力し、オーディションがあるから合格するように頑張り、バレエ団に入団してからは、誰にも迷惑をかけないように何とかそれをやりこなそうと努力してきたのです。
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バレエ団に入った時、自分がいかに経験不足かよく自覚していました。プリマ・バレリーナの踊りを見て、自分ももうすぐあのように踊れるようになるというのは全くの幻想で、あのように軽やかに自然に踊っているように見えて、実はその陰で気の遠くなるほどの時間をかけて何度も何度も稽古し、多くの失敗も重ねてきたにちがいないと思っていたのです。」

自分の中で求める非常に高度なものがあり、それを表現することが当然、と考えている「芸術家の中の芸術家」と言えます。よく「自分の持っている能力を最大限に発揮して・・・」と答えている記事を読みますが、その「能力」と「最大限」の基準が、崇高なまでに高く、芸術へと昇華させているのがロパートキナなのでしょう。
そんな彼女が話すマリインスキー・バレエ(スタイル)の特徴とは・・・

「バレエの動きというのは、ある一定の身体運動と様々なポーズとの組み合わせの連続なのです。特に上体の動きが重要で、頭と腕の動きのコンビネーションをいかにエレガントに見せるか、そこにレニングラード=ペテルブルグ流のバレエの特徴があると思います。
腕を振り回しすぎたり、自由にやりすぎたりして表現過多になってもいけないのです。特に『白鳥の湖』などの典型的なクラシック作品では特に、ほんのちょっとした手先の細かい動きも美しい優雅な構図を描かねばならないのです。一言で言えば、エレガントで、気品があって、洗練されて、繊細なバレエということですね。」
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ロパートキナは、とても静かに、思慮深く話すダンサー。
改めてこのようにまとめてみると、編集するのが難しいくらいどの言葉も貴重・・・。
また日を改めて、今度は「オールスター・ガラ」でロパートキナが踊る演目の魅力や、プライベートのことなどをご紹介いたします。

2009年09月01日

ダンサー紹介[3]:レオニード・サラファーノフ(マリインスキー・バレエ)

今回ご紹介するのは、今年の夏ガラ公演のために来日していたレオニード・サラファーノフ。
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11月からの来日公演では、「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「イワンと仔馬」「オールスター・ガラ」と全演目に出演することになっており、まさに看板ダンサー!
シルエットがぴったりと重なった舞台写真は「完璧」「完全無敵」という言葉でも足りないくらいで、次回の素晴らしい公演を予感させてくれます。
「マリインスキーのダンサーは、技術を誇示することだけを目的にしてはいけません。それではスポーツになってしまいますから。品位を大切にして芸術を追及している、そのことの厳しさと深さと大切さを今、実感しています」と話してくれたように、これから新しい頂へと歩んでいく・・・そんなダンサーです。
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特に、今回12月10日の「オールスター・ガラ」で披露してくれるバランシンの「タランテラ」は必見。サラファーノフ本人が熱望し、それまで権利関係などの問題で上演されていなかった作品を、マリインスキー劇場でも踊ることができるようにしたもの。
マリインスキー・バレエは古典作品はもちろんのこと、音楽を身体で表現するバランシン作品を世界でも最も美しく踊るバレエ団と絶賛されていることからも、見逃せないことをお判りいただけるでしょう。
また、ゲルギエフが指揮する「イワンと仔馬」初日を踊るのもサラファーノフ。
「困難に直面しながらも仔馬と一緒にそれを乗り越えていくイワンに、僕は心の底から共感できるんです!一緒にドキドキして、最後にはお客様自身にも勇気が沸いてくる、そんな舞台にします。」と話してくれました。
いつもチラシに掲載している写真は、2007年マリインスキー&ボリショイ合同公演の時に撮影したもの。 「髪の毛を切ってもらっている間に本を読んでいて、気がついたらこんなに短くなっていた!」とコッソリ教えてくれたとおり、少し(かなり!)短めな髪。
8月に来日した時には、スピード感ある踊りとともに、王子様らしく少し長くなった髪が、よく似合っていました。
それでは、現地で「イワンと仔馬」上演後に撮影した動画も、ぜひチェックしてください!


大好きな日本の皆さん!
日本から離れている時間はとても淋しいです。少しでも早く日本に行きたくてしょうがないです。待っていてください、もうすぐ行きますから。皆さん、大好きです。会えるのを楽しみにしています。じゃあね〜! あっ!皆さん「イワンと仔馬」来て下さいね
※サラファーノフの後ろでインタビューを受けているのはプリセツカヤです!

2009年08月28日

ダンサー紹介[2]:エフゲーニャ・オブラスツォーワ(マリインスキー・バレエ)

いよいよ3ヵ月後に迫ってまいりましたマリインスキー・バレエ!
先日、「オールスター・ガラ」公演の演目を発表させていただきましたので、注目度もますますアップ。
夏に、独特の世界で魅了したヴィシニョーワが待望の「シェエラザード」、ラトマンスキー版「シンデレラ」のパ・ド・ドゥを披露。テクニックに品位あるマリインスキーの美しさを得たサラファーノフが、テリョーシキナとバランシンの「タランテラ」(きっと完璧な「タランテラ」になることでしょう!!!)、そして「海賊」組曲でアリを踊ります。
他にも、ロパートキナが「シェエラザード」「瀕死の白鳥」そしてコールプと「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」を踊って大活躍!
12月10日、11日ともに、充実の演目が並び、どちらも見逃せないことに・・・。
両日とも売り切れ必至。良席はお早めに!

そんな演目発表の中で、ことさらに注目なのがエフゲーニャ・オブラスツォーワ!
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今回「オールスター・ガラ」では、スメカーロフ(今年のモスクワ国際コンクール振付部門で金賞を受賞したばかり)が振付けた作品「別れ(パーティング)」と、「ロミオとジュリエット」のバルコニーのシーンと、全く違う、それでいて彼女でこそ観たい作品を披露してくれます。
バルコニーのシーンは、2003年の日本公演で急遽代役出演、そしてとても感動した舞台が、今なお鮮烈な記憶として残っている方も多いこと思います!
そして、彼女の新しい魅力をご覧いただける「別れ」。これは、オブラスツォーワとシクリャローフの為に振付けられた作品で、昨年秋にベルリンの「マラーホフと仲間たち」ガラ公演で初演されました。
「私とワロージャ(シクリャローフ)の普段のレパートリーは、叙情的でロマンチックなものが多いです。でも新しい作品にとりくむのだったら、今までの自分達とは正反対のものを!と思ったのです。お客様に完全に新しく見たことのないところをお見せするなんて、少し怖い気もしますが、きっと何か新しいものを感じていただける、と思うのです。もちろんクラシック・バレエのステップが基盤になってはいますが、独自の味・ニュアンスに触れていただけるはず。」
話しているうちに、だんだん瞳がきらきらと輝いてきて、思わずすいこまれそうに・・・!
ちなみにこの作品、マリインスキー劇場で3月に行われた「世界バレエ・フェスティバル」の彼女のガラでも披露されたのですが、ベルリンでの舞台映像を観たロパートキナが「私のガラ公演で踊って欲しい」と強く希望したからなのだそう。

マリインスキー劇場では、先月復活上演された「シュラーレ」の主役を務めるなど、伝統的なロシア・バレエの優雅さと情熱と、そしてもちろんそれを裏づけるテクニックを兼ね備えたオブラスツォーワ。
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どうぞご期待ください!
※「別れ」の写真は現在取り寄せ中です!
手に入り次第アップしますので、このブログからも目を離さないでください!

「シュラレ」Photo by N.Razina

2009年07月16日

「イワンと仔馬」あらすじ[マリインスキー・バレエ]

≪第1幕≫
畑のすみに一頭の馬がいる。老人が家にいる。息子のガヴリロとダニロ、そしてお馬鹿なイワンも家にいる。
老人がライ麦を刈り行くと、ガヴリロとダニロは喜んでパーティーの準備!女の子たちと踊っていると、老人が帰ってきて楽しい時間はお開きに。
老人は息子たちに畑が荒らされていたことを話す。いつか捕まえなければならないが、老人はもう年をとっていてだめだからと、息子たちを畑の見張りに送り出す。
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≪老人から畑が荒らされていることを聞いた3人は困った顔に≫
ガヴリロとダニロは出かけるが、末っ子のイワンはおいてけぼり。イワンはまだ子供だし気がきかないし、馬鹿だ!と思っているのだ。でも、イワンは知っている。自分がいたずら者に立ち向かえるということを。彼には怖いものなどないのだから。イワンは一人で畑の中に入っていく。

夜。
イワンが畑の見張りをしていると、一頭の雌馬が畑に駆け込んでくる。とてもきれいな若い野生の馬だ。馬は麦を踏みつけて台無しにしている。こいつだったのだ!
イワンは雌馬のしっぽをつかんで、すばしっこく背の上によじ登る。雌馬は怒ってイワンを振り落とそうとするがうまくいかない。
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≪上手に雌馬の背中に乗ったイワン!≫
雌馬は、自分を放してくれるなら、とイワンに2頭の馬と自分が生んだばかりの“背中にこぶのある仔馬”を贈ると約束する。2頭の馬は大きくて力強いが、仔馬は小さくて弱々しい。
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≪雌馬から仔馬が贈られたけれど、小さいしなんだか頼りなさそう。≫
そこへ、火の鳥が畑にやってきた。火の鳥たちは踊り、戯れ、そしてまた飛び去っていく。イワンは火の鳥を追いかけて行ってしまう。
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≪火の鳥たちの踊りに夢中になったイワン。≫
ガヴリロとダニロが畑にやって来る。ふたりは馬たちに気がついて、大きくて力強い馬たちをさらっていってしまう。二人の兄さんたちはずる賢いんだ。
やがて火の鳥の羽を手にイワンが畑に戻ってくるが、馬たちがいない!悲しくなって泣いていると、仔馬がイワンを慰め「馬をさらった奴らを追いかけよう!僕が手助けをするよ」と約束する。
実は、この仔馬はすごいことができるんだ。
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≪「馬たちがいない!」泣いてしまったイワンを慰める仔馬。「さぁ、探しに行こう!」≫

街の広場。
人々が楽しんでいる中、ガヴリロとダニロは馬を売って一儲けしようとたくらんでいる。
そこへ王様が広場に入ってくる。王様は人々の中に分け入って歩くのが好きなのだ。王様がまわりをじっくりと見渡すと・・・そこには大きくて力強い2頭の馬が!王様は馬が気に入り、買う気になっている。
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≪たくましい2頭の馬「あの馬がほしい!」と側近にせがむ王様。≫
その時、イワンと仔馬が広場に駆け込んでくる。イワンは馬を連れた兄さんたちを見つけ、馬を取り戻す。
王様は側近の帽子と引き換えにイワンから馬を買うことにする。イワンは帽子に大喜び!帽子はイワンにぴったりだ。
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≪やっとの思いで探した馬たちを帽子で手放してしまったイワン。王様と側近の思惑通り。≫

宮廷の王様の部屋。
王様はお腹がいっぱいになり眠っている。
いつも王様の近くにいて悪知恵を働かせている側近が、イワンが大切に持っていた火の鳥の羽を盗んで王様に見せる。「イワンはいったいこんな素晴らしいものを、どこで手に入れたのでしょうか?ねぇ、王様?」
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≪こんないい物、イワンにはもったいない!≫
王様は羽が気に入り見とれていると、火の鳥たちとそこにいる姫君の幻影を見る。なんて美しい姫君なんだ!
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≪王様は美しい姫の幻影にすっかりとりこ。≫
側近はイワンに王様の命令を伝える「さあ、姫君を連れてくるんだ!」
イワンは途方にくれて、絶望する。どこに行けばいいのだろうか・・・。
しかし仔馬はどうしたらいいのか判っている。イワンと仔馬は、姫君を探して旅に出る。
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≪王様の無理な命令に困ってしまったイワン。でも仔馬がちゃんとリードしてくれる≫

≪第2幕≫
イワンと仔馬は、火の鳥たちが住んでいる世界の果てにやってくる。
火の鳥たちには逃げられてしまうが、姫君は・・・。
なんという美しさなんだろう!
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≪火の鳥たちと踊る姫君。なんて美しい!≫
イワンはもう姫君から目を離すことができないでいる。そして、なんと姫君もイワンが自分を捕まえて都に連れていくことを許してくれたのだ。姫君もイワンを好ましく思っているらしい!まあ!
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≪姫君を王様たちの所へ!≫
王様と貴族たちが宮廷に集まっているとイワンと仔馬が姫君を連れて戻ってくる。
王様は姫君と結婚したいと宣言する。イワンは悲しむが、どうすることもできない。
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≪王様は姫君と結婚したい!イワンはとっても悲しくなってしまう。≫
側近が婚約指輪を持ってくると、姫君は「結婚してもいいけれど、この指輪ではダメ。私と結婚するには海底にある宝石が必要なのよ」と言う。
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≪姫君が無理な事を王様に言う。悪知恵を働かせた側近は。。。≫
困った王様に側近がこう告げる「イワンに行かせてはどうでしょう?」
途方にくれるイワンを仔馬が励まし、また二人は旅に出る。今度は海底に!

海底。
イワンと仔馬は海底にたどり着くが、どこにも指輪はない。そこで海の女王に助けを求めると、海人たちがイワンに指輪を持ってきてくれた。そう!これだ!探していた宝石は!
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≪海の女王は優しいイワンと仔馬を助けてくれた。≫
イワンを待っている間、王様と姫君は踊っている。一緒に踊るのだけれど、王様は年を取っているのですぐに疲れてしまう・・・。そこへイワンが宝石を持って仔馬と一緒に帰ってくる。
王様はすぐにでも結婚したいが、姫君は「夫になるには、ハンサムで若くなくてはダメ。」と言う。
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≪またまた姫君が無理な事を王様に言う。「だって、王様とは結婚したくないんだもの!」≫
そしてハンサムな若者になる方法は・・・ぐらぐら湯の煮え立つ大釜の中に飛び込むことと教えてくれる。
王様が怖がっていると、またまた側近が忠言する「イワンを使って試してみては、どうでしょう?」
イワンは釜の中に落とされるが、仔馬がすぐに魔法をかける。
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≪みんなは怖くて顔をそむけてしまったけど、仔馬はイワンをすぐに助けてくれた!≫
するとイワンはなんとハンサムな若者に変身する。それならば、と王様は自ら煮えたぎる湯のなかに飛び込む。王様は・・・。
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≪「私だってハンサムな若者になりたい!」と、ぐらぐら煮えている湯の中へ。。。≫
人々は王様の死を悲しみ、埋葬する。人々は王様のいない世の中は大変だ、王様が必要だと気がつく。

そう、イワンがいる!
イワン王子と姫君は結婚して、新しい王様が誕生した。人々も祝福して幸せに暮らしている。
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≪姫君もイワンもとっても嬉しい!人々もとっても嬉しそう。もちろん仔馬だって!≫
ああ良かった!
めでたし、めでたし!
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2009年07月14日

ラトマンスキー「イワンと仔馬」について語る[2]

今年もバレエ・ファン注目の公演がたくさんありますが「この上演を逃さないでください!」と、声を大にしてお伝えしたいのが「イワンと仔馬」です。
昨年ボリショイ・バレエが上演したラトマンスキーの「明るい小川」公演の時も、終演後の評判(クチコミ含む!)が高く、新聞などの批評も大絶賛だったので、「見逃してしまったぁ!もう一度上演して欲しい」という声を本当に多くの方々からいただきました。
こういう時、広報担当者は本当に自分の力不足を感じます。
どんなに評価されていても、一度見逃してしまうと次に上演されるかどうか判らない、次に上演されるまで時間がかかる・・・という舞台は「この時!」を感じていただけるように、いろいろな角度からその魅力を知っていただけるようにしなくては・・・。

まずは、メッセージ動画をご覧下さい。


「せむしの仔馬」は、ロシアでは誰もが知っていて、誰もが愛している物語ですが、日本の皆さんにどう理解されるかどうか、と少し緊張しています。ですが、日本の文化にとっても“おとぎ話”というジャンルが重要であるということを知っています。皆さんが、私たちのロシアのおとぎ話も気に入ってくださることを心から願っています。
きっと、“ロシアのポケモン”と表現すると、わかりやすいかもしれないですね(笑)。こんな耳が2つ付いている不思議な生き物ですが、“せむしの仔馬”は常にイワンの“よい友人”なんです。この物語は必ずしも煌びやかではない外見の下に、大きくて“美しい心”本物の“友情”が眠っている、ということを伝える物語なのです。
ぜひ、皆さんご覧になってください!」

というわけで、今回もラトマンスキー版「イワンと仔馬」
この作品は、タイトルが異なりますがマイヤ・プリセツカヤ踊っているDVDが有名です。プリセツカヤが姫君、仔馬を小柄なバレリーナが踊り、ファンタジックな雰囲気な映像をご覧になった方も多いのではないでしょうか?
ラトマンスキー版は、マリインスキー劇場芸術総監督のゲルギエフが熱望して作られました。何でも、作曲家のシチェドリンがプリセツカヤとの婚約中に作曲し、初演後に2人は結婚したという作品で、ラトマンスキー版初演の際も、劇場のロイヤル・ボックスにはプリセツカヤとシチェドリンが招かれていたそう。
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この新しい版に、2人は大感激!特にプリセツカヤは終演後テリョーシキナに自分がしていたスカーフを、その次の日に踊ったソーモワにはピアスをプレゼントしたそうです。

ラトマンスキー自身も「このおとぎ話は、本当に軽いタッチの詩で表現されています。そして同じことが音楽にも言えると思います。シェドリンがこの音楽を作曲したとき、まだ20歳でした。マイヤに恋をし、彼の中からほとばしり出た音楽です。私も、最初から最後まで、そういう軽やかさと想いとを追及したかったのです」と語っています。
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<プレミエでカーテンコールに登場したシチェドリン>
初演時から人気で、現地では上演が重ねられている作品ですが、その人気の理由をラトマンスキーに聞くと「難しい質問ですね。でも、自分で見ていても面白いと思いますね(ガッツポーズ!)。この作品はそれぞれのダンサーがもらった役の範囲内で彼らの即興に任せられる部分があり、ダンサーによって表現が違います。見たところ、彼ら自身も楽しんでいるようです。それが人気の理由かもしれません」と話してくれました。
実際、ソーモワ&サラファーノフ組、テリョーシキナ&ロブーヒン組では、正反対と言ってもいいくらいそれぞれの役作りが違って、おもしろかったそうです!
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<上:ソーモワ&サラファーノフ組。下:テリョーシキナ&ロブーヒン組>
現代ロシアを代表する作曲家のシチェドリン、そしてロシアを代表する世界の舞姫プリセツカヤ、そのロシア芸術の素晴らしさをラトマンスキーとマリインスキー・バレエが受け継いでいく・・・「イワンと仔馬」はそんな舞台です。
次週は「イワンと仔馬」のあらすじを、豊富な舞台写真とともにお届けする予定!
ご期待ください。

2009年07月03日

ダンサー紹介[1]:ウラジーミル・シクリャローフ(マリインスキー・バレエ)

5ヶ月後に迫って(!)まいりましたマリインスキー・バレエ!
ロパートキナがたたずむチラシを見ながら、公演を楽しみにしてくださっている方も多いことと思います。
私自身も、3年前の公演を思い出しながら、今から秋の毎日に思いを馳せています。

さて、ダンサー紹介のトップバッターは、ウラジーミル・シクリャローフです。
まずは動画メッセージをご覧下さい。 


「日本に行く事をとても楽しみにしています。本当に日本のお客様はバレエを愛し、楽しみにしてくださっているので、一生懸命踊ります。
皆さんが楽しんでいただけるように準備をしていきたいと思っています。」

前回来日した時は、寒いせいか、照れているせいか、いつも頬を赤く染めていた初々しいという言葉がぴったりなダンサーでした。
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オールスター・ガラの「エチュード」で、絶え間なく美しいジャンプを披露し、一緒に踊ったサラファーノフやソーモワと、新マリインスキー・バレエを強烈に印象付けてくれました。 全幕ものでは、「海賊」のランケデム役を初役で踊りました。 前日に会場でファジェーエフがランケデムを踊る姿を、本当にまばたきひとつせず食い入るように見ていた姿が印象的でした。
そして、初めて・・・ということで言いますと、インタビューそのものも前回来日の際「生まれて初めて受けた」そうです。

そして、ウラ話をひとつ。
「海賊」のランケデムを踊った後、東京文化会館の楽屋にある電話の前で「国際電話がうまくかけられない・・・」と、ウロウロしているシクリャローフ。
テレフォンカードをプレゼントして、かけ方を教え、ずうずうしくも「誰にかけるの?」と聞くと「お母さんに・・・」と一言。
初役が無事踊れたことを報告していたのでしょう。。。 あれから3年。 今回は「白鳥の湖」そして「眠れる森の美女」両方の主役を踊ります。
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マリインスキー劇場では、ザハーロワと「ロミオとジュリエット」を踊り、 「豊かに感情が満ち溢れ、感動的な舞台だった」と話してくれました。 (あまりにも深く役に入り込み、ロミオから元の生活に戻るのに1週間かかったそうです!)
そして今年ボリショイ劇場で行われた「モスクワ国際コンクール」シニア部門<ソロ>で金賞を受賞!こちらはロシア語での表記しかありませんが、ご覧ください。
参考までに、ウラジーミル・シクリャローフのロシア語表記は、Шкляров Владимирです。
http://www.bolshoi.ru/ru/season/press-service/news/index.php?id26=1257

他にも彼が踊った「カルナヴァール」が、ゴールデン・マスクにノミネートされるなど着実にマリインスキー・バレエのスターへの座を歩んでいます。
これから!を注目していただくのにふさわしいシクリャローフ。
王子デビューの今回にご期待ください。

マリインスキー・バレエ公式ホームページ

2009年05月29日

ラトマンスキー「イワンと仔馬」について語る[1]

5月21日からマリインスキー劇場では「白夜の星国際音楽祭(通称:白夜祭)」が開幕しました。
これまでゲルギエフ肝いりで新作オペラを発表し、世界からオーケストラやソリストを招き、あっという間に有名な音楽祭になりました。

そのオープニング飾ったのが、ラトマンスキー版の「イワンと仔馬」。
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ラトマンスキーは、皆さんもよくご存知のとおり昨年末まではボリショイ・バレエで芸術監督としてダンサーたちを率い、今年1月からはアメリカン・バレエ・シアター(ABT)のレジデント・コリオグラファー(振付家)として活躍中。
ちょうど6月2日に彼の新作「ドニエプルの岸辺で」がABTで初演されるということもあり、今、もっとも注目されている振付家と言っても過言ではありません。
http://www.abt.org/

ratmansky.jpg日本でも、ラトマンスキーの作品はニーナ・アナニアシヴィリのために振付けた「夢の中の日本」などで知られていましたが、彼の名前を一番有名にしたのはボリショイ・バレエが上演した「明るい小川」でしょう。ユーモラスで、少しホロッときて、最後はハッピーな作品で、会場中が幸せな感動に包まれ盛り上がりました。
そして、ラトマンスキーの細部まで考えこまれた振付、ダンサーの身体を知り尽くした動き、そして何よりも音楽が身体から聴こえてくるような作品に大喝采が送られました。(「明るい小川」を見逃してしまった方、今回の「イワンと仔馬」はお見逃しなく!)
「イワンと仔馬」について、ラトマンスキー氏が話してくれました。
「この作品(イワンと仔馬)は、マエストロ ゲルギエフの強い希望と意志で実現しました。マエストロはここ数年シェドリンの音楽に凝っていますからね!
それに、この作品はシチェドリンが後に結婚するマイヤ・プリセツカヤに恋をしていた時に、彼女の願いによって書かれたものですから、バレエのための音楽、バレエにぴったりの曲です。シチェドリンのプリセツカヤへの想いが、音楽の中にみなぎっています!」

今ではさまざまなダンサーを知っているラトマンスキーですが、彼がダンサーに望んでいることは・・・
「ダンサーが自分の持っている個性やビジョンを役に付け加えないダンサーは、私が作り出した人形と同じ。少し厳しい言い方ですが、ダンサーとしては死んだも同然なのではないでしょうか?ですから、私は想像力の豊かなダンサーを評価します。こちらが提供する素材を一度自分の中で消化して、自分のものにしていくダンサーです。」
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今回の日本公演では、12月8日と9日に「イワンと仔馬」が上演されます。
この公演は、同時期に来日しているマリインスキー歌劇場管弦楽団が演奏、中でも8日は、ゲルギエフが指揮するとあって、超話題に!
チケットも良い席は少なくなってきていますので、どうぞお早めに。

マリインスキー・バレエ公演詳細ページ
ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場管弦楽団

ラトマンスキー氏のインタビューは、また追ってご紹介いたします。
こちらもどうぞご期待ください。

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