2011年12月24日

ダンサー・インタビュー(8)アレクサンドル・ヴォルチコフ[ボリショイ・バレエ]

クリスマス・ウィーク“イケメン・シリーズ”の締めは、アレクサンドル・ヴォルチコフ
クラスレッスンの写真もアップしています!
それでは、皆さま! Merry Christmas!
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ひげをはやしたヴォルチコフ。以前と違う雰囲気になった彼に、ずけずけと質問してしまいました。
「そんなことまで聞くんですか・・・」と戸惑いながらも、率直に答えてくれました。

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クラスレッスンのひとこま。左後ろにはステパネンコの姿も!

Q:アエロフロート機内誌のインタビューで「6年間待ち続けるのは長かった」とおっしゃっていましたが、
その6年が過ぎ、実際に改修された劇場のメイン・ステージで踊られて、どのような印象を受けましたか?

A:正直に申し上げますと、私たちダンサーの楽屋がすべて変わってしまったのが残念です。
私たちは、それまでに積み重ねられた先人たちの悩みや情熱、涙、喜びから活力を得る必要があるのです。
しかし今のところ残念ながら、無味乾燥で、命のない壁ばかりで・・・ちょっと滅入ってしまいます。 
でも客席は、以前の印象が蘇っていました。踊りながら客席を見ると、前から持っていた感覚が戻ってきました。
もちろん!すぐに!我々の力でこの劇場に魂を取り戻してやりたい、と強く思っています。

Q:6年でヴォルチコフさんご自身も大きく変わったかと思うのですが。。。

A:6年は、私たちダンサーにとって非常に長い時間です。キャリアの半分が過ぎてしまったかも・・・という焦りさえも感じます。
しかし、その6年の間、私は何もしていなかったわけではありません。
それは舞台を観ていただければお判りいただけるかと思うのですが。

Q:そうですね。正直にお話しますと、以前ヴォルチコフさんの踊りを拝見した時は、姿かたちは素晴らしいのだけれども、
心が震えるほど感動したか?と聞かれると、「いいえ。まあカッコよかったですけれども。」と答えたと思います。

A:ふふ(笑)。本当にはっきりご自分の考えてたことをおっしゃるのですね。

Q:でも、昨日「眠れる森の美女」を拝見しましたが、舞台からパッションが伝わってきて、作品の崇高さ、
それを求めることの素晴らしさを、ヴォルチコフさんの踊りから感じました。

A:そうですか。それは良かった。

Q:それはどうしてか・・・ということを知りたいのですが、例えばボリショイの「白鳥の湖」は、舞台で王子の成長ぶりを示しますよね。
この王子役を、最初に踊った時からその役についての考え方で変わったことはありますか?

A:最初の頃の私の王子役は、少年だったと思います。若くて健全。もしかすると、舞台上ではただの男の子だったかもしれません。
でも今でははるかに感情的で、自分自身でも興味深い役だと考えています。以前は、テクニック面ばかりが気になっていました。
若かったですから。何よりもこの役を踊れるにふさわしい力を持っていることをアピールすることが重要だと思っていました。
今では、より自信がついてきたことで、更に心を注入していく段階に入ったのです。
物語を導いていくソリストの表現は重要で、内側に何を、どんな心情を秘めているのか、ということが大切です。
そういったことすべてが、舞台上で明らかになる・・・と言っても良いでしょう。
要は、以前の僕は子どもで、精神的に大きく広がった、私も成長した・・・ということですね。
何だか自分のことをこのように話すのは、少し照れくさいのですが。

Q:ところで、2003年に「スパルタクス」のクラッスス役を初めて踊っていらっしゃいますが、
この役にはどのように取り組み始めたのでしょうか?

A:どの作品でも、先生はダンサーに新しい作品を教える時、まずはその人物の心にあるもの、内面についての話をします。
それから具体的な振りを覚え、再び、改めて演技を磨きます。

Q:そういった意味でも、クラッススは難しい役ですよね?

A:複雑な役ですが、僕の大切な大好き役です。どちらかというと、この役は僕にとって難しくはありませんでした。
性格的にあっているのか、クラッススの気持ちは僕の心にすっと入ってきました。

Q:複雑で、シーンによって心のありようが変わり、役作りは難しいですよね。弱さもあり傲慢さもあり・・・

A:そうですね。まさに、そこにこそ、この役の面白さがあるのです。

Q:そういう作品を作ったグリゴローヴィチさんってどんな人ですか?

A:どの作品についても、グリゴローヴィチさんに稽古をつけてもらえることは、とてもラッキーであると同時に、
大きな責任を伴います。いつもリハーサルに向かう時には、必ず予め最大限の準備をします。
彼は最初から最大限のものを要求してきますから。
彼は決まって「脚はハーフ(パワー)でやってみよう」と言うのですが、ダンサーたちはみな、
実際にはマックスパワーを求めているのだと理解している、といった具合です。

Q:怖い存在ですか?

A:ええ。若い時は、怖かったです。ただ、今では彼が私に対して、好意的に接してくれているのを感じていますから、
怖い・・・ということはなくなりましたが!

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ボリショイ・バレエ 日本公演2012
会場:東京文化会館(全公演)
《スパルタクス》
 2012年1月31日(火) 18:30
 2012年2月1日(水) 18:30
 2012年2月2日(木) 18:30

《ライモンダ》
 2012年2月7日(火) 18:30
 2012年2月8日(水) 18:30

《白鳥の湖》
 2012年2月4日(土) 14:00
 2012年2月9日(木) 13:00
 2012年2月9日(木) 18:30

詳しい公演情報はこちらから
インターネットでのチケット購入はこちらから

<東京以外の公演>
★:白鳥の湖 ◆:スパルタクス ◎:ライモンダ
★ 2012年1月27日(金)三重県文化会館大ホール
◎ 2012年1月28日(土) 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール大ホール
★ 2012年1月29日(日) アクトシティ浜松大ホール
◆ 2012年2月5日(日) 愛知県芸術劇場大ホール
◎ 2012年2月11日(土) 兵庫県立芸術文化センター大ホール
★ 2012年2月12日(日) 兵庫県立芸術文化センター大ホール



posted by JapanArts at 15:48 | バレエ・ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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