2011年11月22日

ボリショイ劇場【現地取材レポート4】[ボリショイ・バレエ]

ボリショイ劇場のバレエこけら落とし公演「眠れる森の美女」には、ボリショイ・バレエ学校の生徒たちが、たくさん出演しています。成人したオーロラ姫を祝うシーンでのワルツ、赤ずきんちゃんの踊りではクリスマスツリーを持って、シンデレラの踊りでは燭台を持って登場。単にかわいいだけではなく、リズミカルに、きれいなつま先を意識して・・・など先生方の注意を意識しながらも、ひとりひとりが未来のバレエダンサーとしての踊りを、しっかり見せてくれます!
そういえば、昨日の公演にマリインスキー劇場のディアナ・ヴィシニョーワが来ていました。目をキラキラさせながら子供たちの踊るワルツのシーンを観ていました!きっと、自分の学校時代を思い出していたのでしょう。
今日は、そんな子どもたちが学ぶボリショイ・バレエ学校を見学しました。
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[ボリショイ・バレエ学校の入口]

ボリショイ・バレエ学校には、10歳〜18歳までの生徒が在籍。毎日9:00〜14:30までクラシック・バレエの基礎、お昼休憩をはさんで義務教育として必要な科目(国語や算数、物理や化学などまで学ぶそう!)の授業、その後はキャラクターダンス、民族舞踊、演劇などを学んでいます。
卒業した後にも、先生を訪ねて指導を受けたり、相談したり、大学という位置づけで「振付」「教育」「ダンス」「演劇」というコースもあり、卒業生たちはそれぞれのバレエ団などで活躍しながらも学校に戻り授業を受けるそう。「いつまでも学び続ける気持ち」・・・それはこのバレエ学校に在籍していれば、自然に身についていくものなのでしょう。

学校内での生徒の様子や、クラスを見学して強く思ったことは、バレエ学校というところは、人間の「徳」を教える場だということ。もちろん、先生方は脚をきれいに伸ばすこと、手の位置、顔の位置などを細かく指導していくのですが、それを通して人間のあるべき姿を教えているように感じたのです。目上の人への謙虚な気持ち、仲間への優しさ、できなくて苦しんでいる友達への思いやり、できなくてもできなくても続けていくことなど・・・決してそのことを直接、口に出して指導するのではないのですが、日々の生活とレッスンの中で先生から生徒に確実に伝えられているのです。そしてそれが、何十年、何百年と、人から人へと続けられていることに、ただただ感動。
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またお話を伺った先生によると、将来主役を踊るようなスターダンサーの素質は、かなり早い段階で判るものなのだそう。「でも判ったところで、大きな意味はありません。私たちはスターを育てたいのではなくて、バレエという芸術を伝えたいのですから。」

ともすると、私たちは主役として踊るダンサー、さらにその華やかな技に目が行きがちですが、ひとりひとりのダンサーを育て、関わってきた多くの人々の想いと年月に思いを馳せると、もっともっと多くのものが見えてくるはず!そんなことを感じたボリショイ・バレエ学校の見学でした。

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[2年生の女の子のクラス]

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[2年生の男の子のクラス]

posted by JapanArts at 13:00 | ボリショイ・バレエ2012>レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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