今日ご紹介するのは、テクニックはもちろん精神性の高い踊りで魅了する
“孤高のダンサー”アンドレイ・メルクーリエフ!
7月初旬、ボリショイ劇場ではネオ・クラシックの美しい作品《ロシアン・シーズン》、
そして哀しい表現力が光った《ペトリューシカ》、両方の作品を演じ分け、
メルクーリエフの多彩で深い踊りを魅せていました。 
《ペトリューシカ》 メルクーリエフの哀しい表情と見事なジャンプに注目

《ロシアン・シーズン》 音楽性溢れるラトマンスキーのこの作品はメルクーリエフも大好きだそう。
Q:夏休みはとられましたか?
メルクーリエフ:ほとんどとっていないんです。実は1週間くらい郊外の別荘に遊びに行こうと誘われたのですが、コンディションをキープしないといけないので断りました。
Q:リハーサルを見ていると、あなただけ雰囲気が違いました。瞑想とかしているのでしょうか?まるで違う時間が流れているような気がします。
メルクーリエフ:ふふ。。。もしかしたら、だから日本のお客さんに気に入ってもらえてるのかも!
Q:ところで、あなたのキャリアはとてもおもしろいですね。マールイ劇場でデビューしてからマリインスキー、ボリショイと移籍してこられました。ペテルブルグ時代が長かったようですが、マリインスキーとボリショイの違いは何か感じますか?
メルクーリエフ:きっとお話しするまでもないと思います。違いは歴然ですから。
Q:言葉で表せないものは言葉では表現したくないタイプですか?
メルクーリエフ:そのとおりです。役作りのために、映画は見ましたか?本は読みましたか?美術館には行きましたか?などと聞かれるのですが、音楽を聴いてそれを自分のものにする、ただそれだけなんです。そうすればおのずと役柄を理解できる。わざわざどこかへ出かけて行ったり、探したり、考え出したりする必要はありません。そんなことをすると、ロボットや人形のように、なにかとってつけたような不自然なものになってしまうように感じています。
Q:音楽に対する感受性が鋭いんですね。踊ってないときも、踊るときの曲を聴いたりしますか?
メルクーリエフ:ヘッドホンで音楽を聴くこともありますが、それよりも周りを流れている生の音を聞きたいですね。それぞれの街に、それぞれの国に、流れている音楽があります。
僕自身、小さな町の出身なのですが、とても印象的なことがありました。子どものころはその町が大嫌いだったのですが、大人になって帰って、空港でスーツケースに腰掛けて、母が来るのを待っていた時「立ち止まって周りを見てごらん」と誰かに言われたような気がしました。静かで、鳥や自然の音が聞こえてきて、本当に気持ちがよくてすばらしい雰囲気で、心が休まって・・・。何だか特別な印象を受けたのを覚えています。そこで僕の中の何かが目覚めたようにも感じました。
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研ぎ澄まされた感性で踊ったソロ曲《アダージョ》
何よりも音楽を、そして自分の中にある何かを踊りに昇華させたい、と語ってくれたメルクーリエフ。
いつも静かに自分自身と向き合っている、自分の身体、心と対話をしているような彼の様子、
来日してからもこっそりチェックしてレポートしたいと思います。
乞うご期待!!!
<おまけ!> カッコいい!


