今のロシア・バレエを代表するプリマふたりのドキュメンタリーDVDが発売されている。
ロパートキナ編では《白鳥の湖》《愛の伝説》《病める薔薇》《三つのグノシエンヌ》《ラ・ヴァルス》《ダイヤモンド》の舞台の一部とリハーサル、楽屋での映像が見られる。
収録時間がひとり30分弱と短く、踊りがゆっくり見られないのは残念だが、プティ振付《病める薔薇》での、本当に花が枯れていくようなドラマティックなクライマックス、バランシン振付の2作、《ラ・ヴァルス》での往年のハリウッド女優のようなあでやかな表情と《ダイヤモンド》での優美で軽やかな美しい踊りなど、見所は多い。また彼女が「戦いに挑むつもりで向かう」と語るリハーサルは、本番同様に常に神経が張り巡らされ、その緊張感に満ちた美しい動きには彼女が好きだというバッハの曲がよく似合う。「舞台は“地震”のようなもの。衝撃が収まると何もかも忘れていつもの生活に戻っていく」「ダンサーにとって鏡は恋人のようなもの」「毎回舞台の上で火を起こすようなもの。そのぬくもりが観客に届けば舞台は成功」など、その言葉のひとつひとつが心に響き、もっと彼女の話を聞きたいと思わされる。最後に観客が「ウリヤーナは高潔ですばらしいダンサーよ」と述べるが、この簡潔な言葉が実に含蓄深く感じられるドキュメンタリーだ。(R)
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クリエイティヴ・コア 2007年 フランス制作
ジャケット:(c) Patrick Herrera


