2009年07月14日

ラトマンスキー「イワンと仔馬」について語る[2]

今年もバレエ・ファン注目の公演がたくさんありますが「この上演を逃さないでください!」と、声を大にしてお伝えしたいのが「イワンと仔馬」です。
昨年ボリショイ・バレエが上演したラトマンスキーの「明るい小川」公演の時も、終演後の評判(クチコミ含む!)が高く、新聞などの批評も大絶賛だったので、「見逃してしまったぁ!もう一度上演して欲しい」という声を本当に多くの方々からいただきました。
こういう時、広報担当者は本当に自分の力不足を感じます。
どんなに評価されていても、一度見逃してしまうと次に上演されるかどうか判らない、次に上演されるまで時間がかかる・・・という舞台は「この時!」を感じていただけるように、いろいろな角度からその魅力を知っていただけるようにしなくては・・・。

まずは、メッセージ動画をご覧下さい。


「せむしの仔馬」は、ロシアでは誰もが知っていて、誰もが愛している物語ですが、日本の皆さんにどう理解されるかどうか、と少し緊張しています。ですが、日本の文化にとっても“おとぎ話”というジャンルが重要であるということを知っています。皆さんが、私たちのロシアのおとぎ話も気に入ってくださることを心から願っています。
きっと、“ロシアのポケモン”と表現すると、わかりやすいかもしれないですね(笑)。こんな耳が2つ付いている不思議な生き物ですが、“せむしの仔馬”は常にイワンの“よい友人”なんです。この物語は必ずしも煌びやかではない外見の下に、大きくて“美しい心”本物の“友情”が眠っている、ということを伝える物語なのです。
ぜひ、皆さんご覧になってください!」

というわけで、今回もラトマンスキー版「イワンと仔馬」
この作品は、タイトルが異なりますがマイヤ・プリセツカヤ踊っているDVDが有名です。プリセツカヤが姫君、仔馬を小柄なバレリーナが踊り、ファンタジックな雰囲気な映像をご覧になった方も多いのではないでしょうか?
ラトマンスキー版は、マリインスキー劇場芸術総監督のゲルギエフが熱望して作られました。何でも、作曲家のシチェドリンがプリセツカヤとの婚約中に作曲し、初演後に2人は結婚したという作品で、ラトマンスキー版初演の際も、劇場のロイヤル・ボックスにはプリセツカヤとシチェドリンが招かれていたそう。
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この新しい版に、2人は大感激!特にプリセツカヤは終演後テリョーシキナに自分がしていたスカーフを、その次の日に踊ったソーモワにはピアスをプレゼントしたそうです。

ラトマンスキー自身も「このおとぎ話は、本当に軽いタッチの詩で表現されています。そして同じことが音楽にも言えると思います。シェドリンがこの音楽を作曲したとき、まだ20歳でした。マイヤに恋をし、彼の中からほとばしり出た音楽です。私も、最初から最後まで、そういう軽やかさと想いとを追及したかったのです」と語っています。
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<プレミエでカーテンコールに登場したシチェドリン>
初演時から人気で、現地では上演が重ねられている作品ですが、その人気の理由をラトマンスキーに聞くと「難しい質問ですね。でも、自分で見ていても面白いと思いますね(ガッツポーズ!)。この作品はそれぞれのダンサーがもらった役の範囲内で彼らの即興に任せられる部分があり、ダンサーによって表現が違います。見たところ、彼ら自身も楽しんでいるようです。それが人気の理由かもしれません」と話してくれました。
実際、ソーモワ&サラファーノフ組、テリョーシキナ&ロブーヒン組では、正反対と言ってもいいくらいそれぞれの役作りが違って、おもしろかったそうです!
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<上:ソーモワ&サラファーノフ組。下:テリョーシキナ&ロブーヒン組>
現代ロシアを代表する作曲家のシチェドリン、そしてロシアを代表する世界の舞姫プリセツカヤ、そのロシア芸術の素晴らしさをラトマンスキーとマリインスキー・バレエが受け継いでいく・・・「イワンと仔馬」はそんな舞台です。
次週は「イワンと仔馬」のあらすじを、豊富な舞台写真とともにお届けする予定!
ご期待ください。



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